2010/01/24

地球保護区 読んだ

小林めぐみは、SF作家に入るのか、ライトノベル作家に入るのか、よくわからない。まぁ、どっちかといえばSF作家なんだけど、がちがちのSFを書く人ではないような印象がある。あくまでも個人的な印象だけど。

で、ハヤカワJAから出た地球保護区を読んだ。やっぱりSFなんだけど、SFっぽくない。これは、多分この人のスタイルなんだろうな。あるいは、私のSF観がちょっとずれているのかも知れない。

この作品のテーマはタイトルの通り地球環境。そして、地球の環境保護の裏側に見える、「人間は地球にとって良くない」という思想に対する疑問の投げかけ。この作品の中に、この問題に対する解答というのは特にない。物語終盤の混乱で、何となくうやむやになっている。これには結論を出すことはできないだろう。自然破壊は人間からの視点でしかない。自然保護も人間からの視点。人間が破壊したり保護したりする自然というものは何なのか。人間にとって都合の良い自然というのがあって、それを保護したり破壊したりしているというのが実状だと思う。結局、これは人間としての種のエゴイズムで、人間が生き残ることを大前提にしている。だから、人間が生きていくための環境として自然を定義している。そう思う。

個人的には、人間の種としてのエゴイズムに賛同してしまうところがある。人間が生きていくための自然は大事だ。もちろん絶滅を危惧する種も保存しなければならないだろうが、正直明日のご飯の方が大事だ。明日のご飯を食べるための自然保護は必要だが、自然保護のために飢えて死ぬのは駄目。ものすごいエゴイストだと思う。

意外と、考えさせられる話だった。

私も、月から地球を見たら、考えが変わるかも知れない。

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2009/12/13

銀河乞食軍団 黎明篇 3巻 激戦!蒼橋跳躍点 読んだ

話が進んできた3巻。というわけで、例によって感想を少々。

理由のない戦争はない。そして、戦争は単純な武力の衝突ではなく、何らかの政治的な意図がある。しかし、その意図は時にわかりにくく、当事者はただ単に状況に流されるということもある。

戦闘の意図が明かされないまま、読み進めることになる3巻。なんで負けるような戦闘を続けるのか。そこには必ず意図があるはず。しかし、その意図がわからない。

そして、今回は、紅天側の描写がほとんどない。今までは、紅天側の描写があり、当事者それぞれの思惑もわかった。だが、3巻では、紅天の動きは完全に謎に包まれていた。

読み進めていくと、紅天の意図もわかるのだが、自分としては、艦隊をまるまる一つ犠牲にしてそれを封じる連邦側の意図が、結局納得できなかった。蒼橋の立場はわかる。紅天の立場もわかる。だが、連邦の立場がわからない。物語の開始した頃から、連邦は蒼橋に協力している。けど、連邦が蒼橋の支援をする意図がぜんぜんわからない。

まぁ、その意図が簡単にわかっちゃぁ、面白くないんだけどね。

なんにせよ、まだまだストーリーは中盤。連邦の動きを考えると、一波乱起きないはずがない。だって、ムックホッファ准将が連邦をやめることになる理由がまだ全くわからない。

これからは、連邦の動きがキーになるんだろうなぁ。

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2009/12/07

銀河乞食軍団 黎明篇 2巻 葡萄山司令部、陥落!? 読んだ

わりとするする読めた銀河乞食軍団黎明篇の2巻、感想を少々。

1巻では、色々と予備知識の学習に時間がかかったのですが、その甲斐もあり、2巻は読みやすかったですね。逆に、いきなり2巻は読んではいけないですね。1巻から順番に読みましょう。

なにせ蒼橋の視点がメインで書かれている小説。しかも、紅天がわかりやすい悪役だし、連邦は劣勢の蒼橋のバックアップをしてくれる善人というこれまたわかりやすい図式。ま、文章の端々から、そんな単純な力関係ではないと言うことが読み取れるわけですが、2巻は、このわかりやすい図式に乗っ取って話が進むので、ストーリーも非常にわかりやすい。

戦争というのは、年がら年中向かい合って鉄砲打ち合うというものではない。そんな考えなしの戦争をしていると負けてしまう。いかに効果的に戦力を投入して、いかに効率的に打撃を与えるか。お互いの手の内の読み合いと、それに対してどれだけの準備をしておくかで勝敗が決まる。この小説は、そういう点でのリアリティは十分にあり、とても面白い。逆に、派手な戦闘とかはほとんどないので、いわゆる派手さはない。この辺、物足りない人には物足りないと思う。

あえて言うならば、派手な戦闘が多い将棋と、地味な戦略の積み重ねである碁の違いと言えば良いんだろうか。こういう書き方をすると将棋が好きな人から異論が出そうだけど。あと、私が碁の方が好きというのもあるなぁ。

話がそれたので元に戻そう。

なんにせよ、この戦争に向けて(実はそれだけではないのだが)、蒼橋、紅天、双方が打っていた布石が、徐々に明らかになってくるのがこの巻。だが、自体が進むにつれて、紅天側の複雑な政治情勢が見え隠れしてくる。2巻では、当初、蒼橋側が有利に事を運んでいたのだが、紅天側もそれで黙っているわけではなく。

ストーリーとしては、2巻はまだまだ中盤に入りかけたところだと思う。3巻では派手な戦闘がありそうな気配だが、楽しむべき所は戦闘ではなく、戦闘に至るまでの過程だろう。

なんとなく、このおもしろさで似たようなものは、谷甲州の航空宇宙軍のストーリーかな。これも、事件そのものを書くのではなく、事件に至る過程とか、事件の後の出来事とか、そういうものをピックアップしている印象があるし。

なんにせよ、銀河乞食軍団というわけで、SFが好きな人にはきっとたまらないと思います。2巻まで読んでも面白いから、多分このおもしろさはこれからもキープされるのではないかと思います。

SF好きな方、だまされたと思って読んでみるのも良いかもしれませんよ。

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2009/12/02

銀河乞食軍団 黎明篇 1巻 <蒼橋>義勇軍、出撃! 読んだ

なんか、表紙が銀河乞食軍団らしくないなぁ…と思った1巻。感想を少々。

実は、本編である銀河乞食軍団を読んだことがほとんど無い。なぜ無いかというと、私が銀河乞食軍団に興味を持った頃には、ほとんど文庫が入手不能だったから。古本屋をかけずり回ったが、結局入手できず。自分にとっては、幻の小説だった。まぁ、今は合本版で再版されたので読めると言えば読めるのだが、あの気軽に読めない本のサイズは何とかならんものだろうか。

で、その銀河乞食軍団の外伝っぽい話がこれ。黎明篇。もちろん、銀河乞食軍団の本編についての知識が無くても問題なく読める。色々、銀河乞食軍団を知っているとにやりとできる部分があるんだろうけど、知らなくても楽しめます。ちょっと古風な言い回しは銀河乞食軍団らしい。ちょっとくどい部分もあるけど、それ込みで作品の雰囲気が出ています。

ストーリーは、やはり色々と練られているなぁ…と思う。そして、SFになくてはならないうんちくの数々。わかりにくいなーと思うところは、それとなく登場人物に説明させているので、置いてけぼりになることもない。まぁ、多少の知識は必要になりますけど。SF読む人だったら、それぐらいは基礎教養だよねという所だし。とはいえ、ストーリーの最初はがんばらないといけない。なにせ、蒼橋星系の知識がないとストーリーがわからなくなる。巻の冒頭で一通り説明があるので、ここは必死に読む。ま、こういうのに慣れていない人にはつらいかも知れない。

でも、SFとして非常に楽しめることに間違いは無い。最近、SF分が不足していたので、こういう小説は非常に読んでいて楽しい。最近そこら中にあるSFっぽいものではなく、しっかりSFなのが良い。

個人的にはとてもお薦めなんだけど、SF的な考え方が苦手な人にはちょっときついかなぁ。

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2009/10/05

騒がしい死者の街 読んだ

このストーリーには、基本的には死者しか出てこない。死者は、生前に保存しておいた記憶等を元に構成されたデータとして、仮想世界の中に存在している。それだけの存在。

似たようなアイデアはSF小説にもいくつかある。有名どころではゲートウェイなんかそうだし、神林長平も魂の駆動体(だったとおもう)で同じような設定の話を書いている。

しかし、すでに使われたアイデアだから、おもしろくないというわけではない。設定はあくまでも設定。話の魅力というものは、設定で決まるものではない。

結局、人格を仮想世界におけるようになるというのは、夢だ。そして、その夢は何なのかというと、死という、絶対に避けることができないものを避けること。これは、昔から永遠に続くテーマだ。

死者がデータとして生きる街で、昔死に別れた人たちと出会う。

そんな、昔から見られ続けていた夢が現実になる。VRNWSの世界は、だからこそ優しい。

この感覚は、ライトノベルではなかなか味わえないなぁ。

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2009/05/25

祝!銀河乞食軍団復刊!

知っている人は知っている。知らない人はタイトルを見て怪しく思う。でも、中身は本格派SF(スペースオペラ?)。

銀河乞食軍団の復刊が決まりました。

発行は同じ早川書房から。文庫ではなく、単行本サイズ(A4とか書いてあるけど本当か?)で出るらしい。

とりあえず、1巻、『発動!タンポポ村救出作戦』が6/下旬らしい。ちょいと値段が高いような気がするが、文庫でそろえるのを考えれば値段は大差ない。

最近、SFが無いとお嘆きのあなたへ。お薦めですよ。

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2009/03/26

久しぶりの岡本賢一の新作

朝日ノベルズは、朝日ソノラマ時代の作家になんか無理な小説を書かせている印象がある。

だって、笹本祐一に「ミニスカ宇宙海賊」なんて小説書かせてるんですよ?どこ狙ってるの?そもそも、笹本祐一ってそういう方向性の作家じゃなかったと思ったのに。(ちなみに買ったけどまだ読んでいない)

で、そんな朝日ノベルズから、岡本賢一の新作が出た。「屍神少女大戦 キミが、キミを殺す時」。

とりあえず、岡本賢一ファンの私は買いましたよ。中身も見ないで。何となく不安はぬぐえないのだけど。とりあえず、しばらくは部屋の片隅に積まれているでしょうが。

岡本賢一だから、外れはないと思うんだけどなぁ。ま、読めば不安も解消するだろう、うん。

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2009/02/28

読書メモ

●ROOM NO.1301 #9(富士見ミステリー文庫/読み終わった)

結局、健一って、やる気がないだけでなんでも出来る天才みたいな奴なんだな。やっぱり、ライトノベルの主人公は、なにがしか欠点があるけど、基本的にスーパーマンなんだなぁ。
ストーリーはだんだんと佳境に入ってきた感じがする。シーナ&バケッツが、これだけストーリーの中心に入り込んでくるとは思わなかった。
でもなぁ、プロローグで語られる5年後に、何故か主人公の健一の気配がないんだよなぁ。まぁ、わざと隠しているんだろうけど。
最終巻まで待てと言うことなんだろうな。

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2009/02/25

読書メモ&購入メモ

こういうシリーズでしばらく書こうかと思っている。別にネタがない訳じゃない…たぶん。

●生徒会の四散(文庫)
読み終わった。くりむが一番メインのキャラだと最初は思っていたのだが、最近、実は真冬がおいしいポジションにいることがわかってきた。最初は控えめだったのに、今はBLを声高に主張するようになってるし。ゲーマーだし。ツンデレ並みに実際にはほぼ居ないこと間違いないキャラクターだな。真冬みたいな女の子が近くにいたら嬉しいような困るような。でも、間違いなく話していて面白いと思う。そう思う私は多分オタク。

●ROOM No.1301 9巻(文庫)
読み始めた。感想は読み終わってから。

●てるてる天神通り 3巻(コミック)
購入。児玉樹は押さえておいて損はないと思う。

●マクロスフロンティア(コミック)
 コミックが3冊出ていた。青木ハヤト版、水島空彦版、アンソロジー。個人的にアンソロジーで当たりを引いたことはないのでアンソロジーはスルー。残り2冊を購入。しかし、同じ作品のコミカライズを複数の人がやるという最近の風潮はどうしたものかと思う。作家による当たり外れも大きいし。

●で・こ・つ・ん★(文庫)
何となく買ってしまった。完全に気の迷い。

このペースで本買っているからいくら読んでも追いつかない現状は反省が必要だと思う。

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2008/08/16

θ11番ホームの妖精

たまには本の紹介。

というわけで、電撃文庫刊「θ11番ホームの妖精」を読み終わりました。ありがちなストーリーではあるんですが、個人的には○。中身書いてしまうとネタバレになるから書きませんが、悪くないです。すべては主人公T.Bの一人称で書かれています。主人公の語り口調に最初はちょっと引っかかるところもありましたが、そのうちに違和感もなくなります。

で、例によって、「巻数」が書いてありません。売れたら2巻も出すかもしれないけど、売れなかったらこれで終わりね…ということなんだと思います。まぁ、確かに続いても終わっても良いような構成にはなっています。でも、伏線もいっぱい張ってあるので、ここで終わらせるのはもったいないような気が。

個人的に、せっかくこれだけ設定も作ってあるので続きがあるなら読んでみたいという気がします。お暇でしたら一度読んでみて下さいな。とりあえず、私は愛読者カードを送ろうかと思っています。

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