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2008/08/09

CELLというCPUについて

昨日記事を書き忘れたので今日はもう一つ記事を書きます。

PS3の大失敗(報道はそんなこと言ってないけど、誰の目から見ても失敗だよね)を見て思うこと。

CELLが失敗の原因なんでないかい?

他にも、グラフィックが弱いとか(XBOX360と比べて)、ウリがないとか(PS2互換もSACD再生も切り捨ててどうしようというのだろう)、高いとか、発売前から迷走しているとか、色々あるけど、ソフトウェアのエンジニアとしては、CELLのおかげで大失敗になったのではないかと思っている。

個人的にはですね、CELLのSPEが困ったちゃんだと思っている。メモリ256KBしかないでしょ?で、データとプログラムをあわせてこのサイズに入れることを求められる訳なんだよね。最初に聞いたときに「うわっ、すくねっ」って思ったのですが、この辺どうなんでしょうね。256KB超えると、PPEに負荷かけるから、パワー活かせなさそうだし。

ま、私は仕事で大量データ扱うソフトばかり作っているから、256KBありえねーとか思うが、用途によってはありなのかもしれない。だが、気にして欲しいのは「用途によっては」という所。SPEは、SPEが得意な用途(動画のデコードとか、単純計算)以外では、全くの役立たずなのではないかと思う。

で、SPEが使えない子なので、PPEががんばらなければいけないんだけど、PPEはあんまり強力じゃない。PPEはSPEの面倒見るのと、メインのプログラム動かすのと両方やらなきゃいけない。タダでさえ、CPU単体として考えるとあんまり強力じゃないPPEにあんなにも仕事を任せるのは重荷じゃないかと思う。

つまりだ。CELLは、バランスが悪いように思うわけだ。ぶっちゃけ、粒度の小さい浮動小数点演算を多用するプログラム以外は、つくりにくい筈。んで、粒度の小さい浮動小数点演算を多用するのは、シミュレーションとかその辺。簡単なAIで多数のキャラクタを動かしたりするのも多分得意。SCEがそっちの方向にゲームが進化すると思っていたと言うことだろうね。

不得意なのは、多分、規模の大きなプログラム。たとえば、大量の事例データベースからデータを検索するような処理。簡単に言えば、データベース使うような処理は苦手。大量のメモリを駆使するのは全然駄目だと思う。だから、音声認識とか、形状認識とか、そういうのは弱いと思う。で、実は、そういう方向は未開拓の分野でおいしいネタがいっぱい詰まっていると思うんだけどな。

CELLを採用することで、PS3はゲームの方向性を狭めてしまったと思う。PS2の延長線上にPS3を作ったんだろうなと思う。だからCELL。PS2でやっていたようなゲームをPS3でやりたいと言うだけのこと。簡単に言えば、PS3は絵が綺麗になったPS2でしかない。

結局、汎用的で強力なCPUがないといかんのですよ。PPEを今以上に強力に出来ないのであれば、PPEを複数積むとかしないと。最近の動向を見ると、CPUのパワーもそうだが、並列化がトレンドになってきている。SPEで並列化できるという人もいるかもしれないが、SPEはCPUと言うには特化しすぎている。汎用処理が複数並行で流せないといかんのですよ。だから、XBOX360の方が実は今のトレンドに沿っていると言える。

まぁ、今更CELLやめるわけにはいかないだろうから、PS3はこれから先も苦労すると思いますよ。

と、ゲーム業界にいない人間が偉そうなことを書いてみました。

付記(実はこれ重要)
この記事を真に受けないでくださいね!!所詮は汎用CPUで動くプログラムしか組めない奴の戯言ですから。

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